2017年5月19日金曜日

大磯町自治基本条例が泣くみなとの交流施設計画

 5月9日、閉会中に総務建設常任委員会を開き「みなとオアシス推進事業」を審査しました。オリ・パラに間に合わせる日程で強烈な進め方をしていることがわかりました。
 3億3200万円かけて大磯港の漁協施設のある敷地に、漁協施設(9900万円・補助金4000万円)と、レストランや直売所、情報提供・展示スペース、多目的スペース、案内所など(2億3300万円・補助金3500万円)をつくります。町でつくった建物は、指定管理者(町の直営より費用が少なく、サービスが良いことを条件に委託する自治法上の制度)に維持管理と運営をまかせることになっています。町民主体のまちづくりを謳う自治基本条例は単なる飾り物?内容はごく一部の関係者しか知りません。議会は報告を受けていますが、そもそも町民に知らせる役割は町にあります。
 普通、指定管理は既存の施設の維持管理を自治体が行うよりコスト削減、サービス向上ができるからと、委託(議決案件です)することが多いのですが、大磯町は「ありき」で進んでいます。年間40万人の利用を見込みますが、この数字を担保するものはありません。◇どんなレストランにするか◇何を売るのか◇売り上げ見込みは◇6次産業化で加工スペースを設けるが内容はどうするのか◇駐車場料金を取るが売り上げに影響しないか◇釣り船のお客の無料駐車スペースが減るがよいのか◇漁協と別棟にするのか◇維持管理費は指定管理者が払えるのか等、基本的なことはこれからアドバイザリー業務を入札して、業者と協議しながらすすめるというのです!!(予算額は1600万円!来年度は実施設計業務に2430万円・施工管理費に1470万円を予定)
 このやり方では「指定管理が可能な内容」になってしまい、指定管理者のための施設になってしまいます。町は指定管理者から建設費を回収する予定はないと言います。条例に謳う「町民の参画と協働」ができません!進め方が「逆」です。
 大磯町は「森友」「加計」問題を想起させるようなことをしないで!!

2017年5月14日日曜日

町民も心配していた!大磯町職員の長時間労働

 昨日(5月13日)、ふたつの会場で「議会報告会」を開催しました。平成29年度の予算審査では合計218項目の質疑がありましたが、町民生活に密着した事業や関心が高いと思われる事業を14項目抽出し、金額や内容を報告しました。報告の最後の「職員の長時間労働の改善」に、大きな反響がありました。

 「長時間労働のことは知っていた。議会がやっと問題にしてくれたかと思う。遅いくらいだが、なぜこんな状態なのかもっと掘り下げてほしい。付帯決議を出しただけではダメで、特別委員会を設置してもらいたいくらいだ。」「町の職員がこんな働き方をしていることを議会だよりで知った。中途退職者が大勢いることに驚いた。有望な職員がやめ、他の自治体で働いているのは問題だ。なぜ辞めたか聞いて、いかすべきだ。大変でも大磯町のためにがんばりたいといって働き続ける環境をつくらなければ、町が回らなくなるのではないか心配だ。管理職が役割を果たしているのかもよく調べるべきだ。」「ムダな働き方をしていないのかも調べる必要があるのでは。」など、職員の働き方への意見や要望が出されました。

 吉川議長は「議会として取り組む」ことを明言。議会はこの7月折り返し地点で、議長副議長をはじめ、構成が変わります。私はその時点で特別委員会の設置を提案することを考えています。
 

2017年5月7日日曜日

大磯中学校給食、何とかしてくれ!孫がかわいそうだ

 中学校給食の評価を高めようと教育委員会は努力をしていますが、私が情報公開で得た「大磯町中学校給食・スクールランチのこれからに向けて」の説明資料のアンケート結果は苦戦していると言わざるを得ない状況だと思います。
 昨年の7月7日と今年2月10日に行ったアンケート結果をみると、味付け、見た目はほとんど変わらず、味の濃さは「濃い」からどちらかというと「ちょうどよい」「薄い」へシフト、ごはんの量とおかずの量は少ないという回答が増えています。(特におかずの量)
 特筆すべきは「どのくらい食べるか」の設問の回答です。7月➡2月の結果は「全部食べる」97➡97、「半分以上食べる」172➡187、「半分以上残す」267➡222、「全然食べない」150➡134でした。改善はあるものの、全然食べない・・・が134人もいるなんて!!残食率21.5%もうなずけます。
 残す理由は「量が多すぎるから」59、「味付けが苦手だから」278、「苦手な食材が多いから」118、「食欲がないから」54(これも問題ですね。成長期の中学生が食欲がない?食欲をそそられないこともあるのでは?)「その他」117です。
 完食する生徒は「量はさらに必要」。理由は「運動量が多い」28、「もっと成長したい」13、「すぐ空腹になる」52、「おいしい」9となっています。
 設問は他にもありますが、「このようなデリバリー弁当を食べさせていていいのか」と、数字を見て愕然としました。
 私の「議会報告」に参加された方は、「何とかしてやってほしい。一緒に住む孫の話では、昼ごはんの時間が近づくと楽しくなくなると友達どうしで言っている。ほとんど食べていないみたいなので、心配だ。」と強い口調で話されました。
 時間を区切って「おいしい給食・小学校並みの残食率」にならなければ、違約金を払ってでも委託を中止することも考える必要があるのではないか。自校方式が実現するまでは家庭弁当と業者弁当の選択制を、と6月議会で求めていきます。

2017年5月2日火曜日

共謀罪・大逆事件と母校創始者

 昨日の東京新聞の夕刊で、母校の高校(専門学校)の創始者、西村伊作の名前に触れました。記事のタイトルは「大逆事件の教訓 今に」で、冤罪で刑死した医師「大石誠之助」の名誉回復を求め活動する市民団体が「『共謀罪』は同じ被害者を生む」と警鐘をならしているという内容です。
 明治天皇の暗殺を計画したと、検察当局は幸徳秋水、大石ら12人を死刑にした事件ですが、直接関係なかった人たちを捕らえ死刑にする蛮行が行われました。個人の立場で非戦や人権を守る大切さを訴えていただけの人が、とばっちりで逮捕され、死刑や無期懲役を一審のみで決められてしまう恐ろしさ。
 西村伊作は当時の文部省の教育を8人いた子どもたちに受けさせたくないと、自身の手で学校を創立しました。与謝野晶子、鉄幹、平塚らいてう、佐藤春夫らが教鞭をとっていて、日本で最初に男女共学を実践しました。私が大磯から御茶ノ水に通っていた時代も「高校生に校則はいらない、自分で判断しなさい」「制服なし」「週5日制」「勝ち負けを付けるのはナンセンス、体育はなし、代わりにレクリエーションの授業」「数学は答えがでて面白くないので教えない」など、自由な校風で知られていました。軍部に学校の使用を断ったために投獄されたことは教わりましたが、新聞記事で合点がいった次第です。
 西村は大石のおいにあたる人でした。記事からはどれだけの親交があったのかわかりませんが、開戦前の明治44年に処刑されていますから、西村もおそらく「命懸け」で軍に逆らったと思われます。
 今日のしんぶん「赤旗」では、戦意高揚のポスターが紹介されています。こうして、少しずつじわじわと感覚を麻痺させられる・・・冬眠中のカエルが茹で上げられるまで気が付かず死んでしまう・・・恐ろしい感覚が重なります。「共謀罪」制定は止めさせなくては。